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感想文と言う名の覚書をしたためています。

加藤シゲアキ×櫻井翔~アイドルが小説を書く理由~

NEWSZERO久々に録画したんですよ。なんで録画したかと言いますとね。
加藤シゲアキ×櫻井翔 ~アイドルが小説を書く理由~
これをね、見たかったからに他ならないんですけど。


正直シゲアキの小説って読んだことがないんだけどずっと読みたいと思ってて。ちなみに自分は短編小説が好きで。だから今度こそ買って読もう!と思ってたところに翔さんと対談するっていうからもう見ないわけいかなかったよね。そんでもって、この対談見たら余計欲しくなった。買うわ。

 

傘をもたない蟻たちは

傘をもたない蟻たちは

 

 

加藤「よろしくお願いします」
櫻井「よろしくお願いします。すごい不思議な感じがする(笑)」
加藤「不思議っすね(笑)」


シゲアキといえば大野さんとの関わりは24時間船上耐久釣りの件やら、当時メンバーが一度も訪問していないとされた大野さんの自宅に足を踏み入れたことやらで有名だけど翔さんとの関わりってあまりイメージがない。あ、でも去年の今頃に更新されたオトノハで『この間 大倉、安田、丸山、加藤、北山と飲んでた』って言ってたから裏では意外と喋ってるのかもしれないな。NEWSで翔さんと関わりがあるっていうとやっぱりけーちゃんを一番に思い浮かべる。アンラッキー・デイズ~ナツメの妄想~*1での共演だったり、翔さんを尊敬してるとけーちゃんが度々発言していたことだったり、お互いニュースキャスターという立ち位置で頑張っていることだったりで。でも翔さんと雰囲気というか持ってるものが被るのはシゲさんかな~とも思うよね。インテリで正統派イケメンで面倒見が良くて、ものすんごいざっくりまとめるとエリート感のあるとこが。でもどこか不器用さを感じるんだよなこの2人。

櫻井「まぁちょっとかしこまるとやりづらいのでいつも通りな感じで話させていただきます」
加藤「はい」
櫻井「最新作。読ませてもらった、ま、初めて読ませてもらったんだけど。あれ本当に書いてるんだよね(笑)?」
加藤「書いてるんですよ(笑)!ぼく本当にずーっと言われてるんです。ゴーストライターいるんじゃないかって」
櫻井「はははは(笑)」
加藤「でも最近はゴーストライターいるっていうのは褒め言葉だなって思って」
櫻井「うんうん」
加藤「『加藤はアイドルだから書けないだろう』、書けなかったら『やっぱりアイドルは面白いもの書けないんだね』ってなるんで。書けたらゴーストライターってほめられるのかなと思って」


ポジティブシンキング!って思いつつもこれは確かにそうだなぁと思った。確かに面白くなくて小説として成り立ってなければ(それ多分出版されない)「やっぱできねぇじゃん」で終わりの話だわ。っていうのと、少なからず関わりのある翔さんがそう思うくらいにはシゲアキのイメージにない内容・文体なのか?って更に興味が湧く罠。

櫻井「そもそもさ、なんで書こうと思ったの?もともと本が好きなの?」
加藤「全然好きじゃないです」
櫻井「いや嘘だろ(笑)」
加藤「僕はあの、本当に本が好きじゃなくて国語の成績が一番悪かったんですよ。本は友達との会話のツールに必要だからはやりものしか読んでなかったんです」
櫻井「12、13歳からジャニーズ事務所に入って仕事していく中で、きっと一般的な学生生活と同じようには過ごせなかった部分は少なくないと思うんだけど」
加藤「終わってすぐに仕事へ行くんです、学校生活。友達と過ごす時間が学校でしかなくなっていくんですよ。それがすごい寂しくて。だからみんなが見ているドラマとか小説とか映画とかは仲良くいたいから一生懸命ついていこうと思ってみてました。それがすごい今になって小説では生きてるのかなと思います」


あ~なんかシゲさんに感じる「不器用そうだなぁ」って感情の基ってこういうとこかもしれない!と思った。友達と話す材料を収集して勉強してっていうのを考えて理解しちゃってやってるとこっていうか。ツールって言ってるし。この頭でっかちな感じ好きだなぁ。いわゆる「人の懐に入るのが上手い人」ってのとは真逆にいるんだろうなぁ~この人!って思う。でも感覚でそういうのこなせない代わりに、感覚の割合多めで生きてる大野さんみたいなタイプには好かれるんだろうか。あとやっぱ翔さんの言葉はきっと自分にも向けた言葉だと思うわ~。『一般的な学生生活』とはかけ離れた生活を翔さんも送ってきたじゃんか。でも翔さんは持って生まれたバイタリティとカッチカチの意地でそれ乗り越えた感ある。

櫻井「本格的にこれ書きたいと思うのは、一番のはなんだったの?」
加藤「当時いろいろなんかこう、メンバー内でもめてたときに、自分がなにか……まぁ武器みたいなものが欲しい。…っていうこともあったし。歌も僕よりうまい人いるし、ダンスもうまい人いるし、お芝居もうまい人もいるし、おしゃべりももっとうまいやつがいるし。自分の存在価値にすごく、伸び悩んでいた…。「『自分ができること何がありますかね』みたいな話を事務所の人と話してて。自分にできることが本当に小説しかなかったし。『小説書きたいって言ってんだったら来月末までに書いてこい』って言われたんですよ」
櫻井「すごい会社だね(笑)」
加藤「これができなかったら俺一生何もできないな、と思って書いたんですよ」
櫻井「もしグループがうまくいっていたら。その時、小説家になりたいとは思わなかったかもしれない?」
加藤「思ってなかったと思いますね」


武器ってほんと人それぞれだよなぁ。アイドルって比較的、周りが『武器』を見つけてくれてパブリックイメージとして定着していく感じがするけどシゲさんの場合は自分で装備を色々考えた結果として『俺の武器はこれです』って公に提示したわけだもんな。例えば嵐なら二宮さんが自分で『演技を磨こう!』と思ったわけではなく、色々な人の目に留まって起用されることで演技派ってイメージが定着していったわけだし。でもNEWSの加藤シゲアキとして出版してグループへの還元を考えながらも、あまり帯に顔バンバン出すとか表紙に自分みたいなアイドルとしての勝負はしないようにするとこもあって、そこには『作家』としての加藤シゲアキを大事にしようとする意志をなんとなく感じてるけど違う?違うかもね(折れるの早い)

櫻井「勝手に重ねちゃって読んでいるからかもしれないんだけど、加藤のなんていうのかな『できなかったこと』『かなえられなかったこと』そのコンプレックスみたいなのがまぁ、作品に投じられる瞬間っていうのもあるかな、と思ったんだけど」
加藤「自分が好きなのは『葛藤してる小説』だったり主人公がもがき苦しんでそこからまぁ、どういうふうに生きていくかっていう小説が好きになっているので。最初はどうやってこの主人公を苦しめてやろうって書いてる途中に思います」
櫻井「そうなんだ。そこにまた感情移入していくの?」
加藤「あ、時々主人公が勝手に喋りだすんですよね。勝手に動き出したりとか」
櫻井「……」
加藤「僕がコントロールしなくても、その主人公が勝手に海に行ったりとかするんですよ。で、海でなんかぼやいてるんですよ」
櫻井「…大丈夫だよね?(腕をそっとつかむ)」
加藤「あはははは(笑)!いやぁ、その、幻覚とか幻聴とかではないんです」
櫻井「ほんとお?」
加藤「そうなんです(笑)。作家さんと何度か対談させてもらったことがあって、みんな同じことをおっしゃるんですよね」


この『勝手に喋りだす』話の時にノッてきたシゲアキと翔さんの対比すごい好き。すごい不安げにシゲさんの腕をそっとつかむ翔さんも「ほんとお?」って問いかける翔さんもすごい可愛かったしなかなか見ない翔さんだった。柔らかくて優しくて不安げなトーン。翔さん後輩にあんなふんわりした幼い声出せるんだなぁ~。そしてまたシゲアキを重ねて読んだ翔さんが感じたコンプレックスってなんなんだろう…と興味がそそられる罠。

櫻井「あれなんでわざわざさぁ、性描写というところにいったの?別に、究極で言えばいかなくても良かったじゃん」
加藤「そうなんですかね。やっぱりまぁ、僕、一番最初はやっぱり書きたい物語に必要だっただけなんですけど。そこを避けて作る、ということがもしジャニーズだからという理由ならいらないと思ったんですよね。作家として忠実に誠実にやりたいという自覚があって、もし自分がジャニーズじゃなかった場合に書きたかったら書くべきだと思ったんですよ。とにかく書きたいものにブレーキとかバイアスみたいなものは必要ないなって思ったんですよね今回。ジャニーズだからタブーというものは『僕は大丈夫です』『これで出してください』ってお願いしてます」


あーやっぱ必要に迫られての武器だったんだろうけど『作家』でありたいという気持ちは強いんだな。って思った。究極で言えば書かなくてもいい、とかってことじゃないんだろうな。さっきシゲさんが言ってたみたいに物語の中のキャラクターが勝手に動き出すのならそこはやっぱり避けて通れなかったんだろうし。そこで止める理由に「ジャニーズだから」は必要ないってのは確かにそうだよなぁ。勝手に上限きめんなって話だし。

櫻井「どんな作家になっていきたいというのは自分の中であるの?」
加藤「僕は賞を貰ってないんですよ。書き下ろしで、芸能人だから本を出しているだけで。普通は新人賞をとって小説家になるんですよね。その段取りを踏んでいないので、賞が欲しいという意味ではなく、賞がとれるくらいの作家にならないと自分はまだ半人前だなって思ってしまうっていう」
櫻井「本を出版できてるってことの、整合性がとれない?」
加藤「とれないんですよね。やっぱりそれは『ジャニーズだから』というものをまだ僕が超えられていないっていうことになってしまうので。ちゃんと作品として世に出ても恥ずかしくないものを作るっていうことが、やっぱり最初の目標なのかなと思ってます」


ああ、これカッコイイわ。いや、うん作家としては普通のことなのかもしれないけど。まだ自分は『ジャニーズだから』を超えてないって認めてるとこも、そこで終わろうとしてないところも。だからこそ『ジャニーズだから』で小説として通るべき道(今回で言えば性描写)を避けたくないってのもあるだろうし。「芸能人だから本を出せてる」って認識がある冷静さはなくしてほしくないけど、『芸能人だから』『ジャニーズだから』ってのがなくなったと感じられるようになるまでずっと出し続けられたらいいよね。

櫻井「彼の属するNEWSというグループなんですけど、デビューの時9人のメンバーでスタートしたんです。およそ十年経ったら4人にまで減ってしまったと。そんな中で色々大変だったと思いますし、僕も同じ事務所の人間として加藤くんの葛藤というのを近くで見てきたつもりではいるんです。今回話を伺って、加藤くんの目が輝いていて。本を書く、小説を書くということで自信を取り戻したのかなとも思いました。彼の作品を見ると、葛藤や苦悩っていうのが作品の主人公に表現されていて、読者の方、ファンの方はそこに共感したりするのではないかなと思いました。楽しい時間でしたね」


多分翔さんってあんまりエンタメ作品というかいわゆる「小説」ほとんど読まない人だと思ってるんだけど(新潮新書みたいなのとか新聞ばっかり読んでるイメージ)、今回は対談するからってのもあって読んだんだろうな~。ていうかそうじゃないとあまり対談の意味もないしな。作家同士じゃないから。そしてアイドル同士の対談ってことでもなかったから。でも最後の「楽しい時間でしたね」ってのは何気なく放った言葉なんだろうけどなんか嬉しかった。勿論中居さんとか太一くんとか山口くんとか他にもキャスターとして仕事をしてる人はたくさんいるんだけど、やっぱり”報道”ってものにおいて翔さんはパイオニアって呼ばれることが多くて。シゲアキもまたアイドルが小説を書くってことにおいてはパイオニアなわけだから、未開拓地を開拓してきた人間としてお互い思うところもあるだろうし。今後も何気なく関わりがあったら面白いなー。あくまでもがっつり仲良くってイメージじゃないから何気なくで良い。それくらいの距離感が似合いそうな2人だなって思った。



*1:劇団演技者。」で放送されたけど懐かしいな。「石川県伍参市」も好きだった